「取れる選手を指名するのではなく、取りたい選手を指名する。」
これが北海道日本ハムファイターズのドラフト戦略だという。
2006年 大学生・社会人ドラフト
4順目 長野久義 外野手 日本大学 入団せず
2003年シーズンオフに北海道へ移転すた際にチーム方針として「スカウティングと育成で勝つ」という理念を打ちたてました。ですから、安易にFAや他球団から外国人選手を移籍させてくるという手法も取りません。
そして、ベースボール・オペレーション・システム(BOP)というシステムを導入して、選手情報のすべてを数値化して、チーム作りの根幹を明確にドラフト戦略に置いてきたといいます。
それが、その年にチームが最も高く評価した選手を1位指名するという方針を貫いているという。
ですから、今年ダルビッシュ選手が抜けた18勝(2010年)と232イニング、そして、ダルビッシュだけ脚光?を浴びていますが、ケッペル選手の14勝と162イニングの2人合わせて32勝・394イニングというとてつもない数字を特段大きな補強をしないまま、現有戦力の底上げでその穴を埋めて優勝という栄冠をつかみ取ったのでしょう。
ファイターズの山田GMはこう言っています。
「ダルビッシュが抜けた穴をあえて埋めなかったのがかえって良かったのかなと思う。代わる補強をしていたら出番を待っていた若手のチャンスを奪うことになっちゃうからね。吉川は去年下で結果を出していたからある程度やると思っていたし、他の若手野手にしたってレギュラーが抜けたら自分の番だと思って準備をしている。その可能性の芽を摘んでしまってはいけない」
このチームとしてのブレない戦略は成績に如実に表れています。
1996年~2003年 北海道移転前の8年間はAクラス3回のみ
2004年~2012年 北海道移転後の8年間はAクラス6回、優勝3回、日本一1回
この強さの基になっているのが、短期、中期、長期、それぞれのスパンで物事を組み立てて考えているフロントスタッフです。いつも将来を見据えたチーム作りに取り組んでいるという。
よって、スカウティングは特定の誰か(組織でよくある、声の大きい人)の主観ではなく、そこに関わるすべてのスタッフが共有できる客観的な指標を有して、全員で発掘する。入団後の育成についても、この方針は一貫しているというのです。
「他球団はそんなこといつまでも続くわけねえ、と思うだろうね。自分がその立場ならそう思うから。でもウチの基本姿勢はあくまでドラフトと育成。今年のオフもFA補強はしません。今年、吉川が出てきたように来年は中村勝が出てきて2桁勝利してもらわないと困る。そうなるステップは踏んでいるからね。あとはドラフトでどういう補強をするか。この信念は貫いていかないとね」(山田GM)
今年のドラフト会議は終わりました。
多くの選手がカクテルライトの当たるフィールドでプレーすることを夢見て入団してくると思います。
彼がどのような道を選ぶかは判りません。メジャーへの気持ちは大きく、変わらないことだとは思います。
仮に入団しなくても、来年のファイターズは強いことでしょう。また、入団したら、より強くなることでしょう。
ただ、日本で最高のチームから最高の評価を受けたことは事実です。
どちらの進路を選んだとしても、自信を持って行って欲しいです。
どちらになるにしても、以前の入団をしなかった選手のように話も聞かずにということはして欲しくないと思っています。
ファイターズは当然本気なのですから。